導入事例:NECパーソナルコンピュータ株式会社 米沢事業場

NECパーソナルコンピュータ株式会社 米沢事業場

製造
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高信頼性受発注管理システム

2万種類のBTO製品を最短3日での生産・出荷を支えるITシステム基盤に信頼性が高く低コストで導入できるソフトウェアFT「everRun」を採用

生活のありとあらゆる場面で利用されているパーソナルコンピュータ。パソコンは今や私達の暮らしに欠かせない製品だ。国内市場シェアNo.1のNECパソコン。NECのパソコン事業を一貫して担うNECパーソナルコンピュータの米沢事業場では、市場の変化に俊敏に対応するため、生産革新とIT革新を進めている。2万種類のBTO製品を、業界最短の3日での生産・出荷を実現している。同事業場では、販売店や営業部門から送られる受注データを受けとり、生産現場の各システムに配信するハブシステムにストラタステクノロジーのソフトウェアFT製品「everRun」を採用した。米沢事業場独自のものづくり体制を支える高信頼性仮想化基盤の先進事例をご紹介する。

多様なお客様のニーズに対応したBTO生産が増加 スピードナンバーワンを目標に生産革新を実施

NECパーソナルコンピュータ株式会社 米沢事業場(山形県)

1944年に米沢製作所として創業したNECパーソナルコンピュータ株式会社。「人と社会に最善の解を」を経営理念とし、お客様満足度の向上、市場の変化に俊敏に対応するスピード、魅力ある商品を提供するシェア、この3つのNo.1の実現を経営目標に掲げる同社では、1号機から数えて今日まで30年以上にわたりユーザビリティを追求したパソコン製品を作り続けている。その生産拠点である米沢事業場では、スピードNo.1を目指し生産革新とIT革新に取組み、マザーファクトリーとしての米沢事業場を起点としたグローバルSCM(Supply Chain Management)の役割を担っている。

「米沢事業場の生産台数は1日約1万台、受注から納品まで3日以内という業界最短デリバリー体制を構築し、納期遵守率は99%以上を実現しています。最近ではお客様のニーズに合わせてCPUやメモリ、HDDなどの仕様を変更するBTO生産が増えていますが、カスタマイズ対応を含めても納期は5日以内です。これは、スピードナンバーワンを目標に生産革新を続けてきた成果です」と、生産事業部S&Tグループ主任 佐藤秀和氏は力強く語る。

生産の効率化を支えるITシステム業務を止めない高信頼性が絶対条件

米沢事業場では、2000年から統合SCM改革として大規模な生産革新を開始。第二フェーズとなる2004年からは、先進ITの活用とし、ERPの導入や、業界他社に先駆けてRFIDを活用したシステムを生産現場に採用するなど、スピードを徹底的に追及してきた。特に、必要な部品を必要なときに調達するための受発注システムやデリバリーシステムは、米沢事業場のものづくりにとって不可欠となっている。

「需要変動、多品種変量生産への対応が求められる中、当工場では無駄を徹底的に排除し、生産を効率化することに注力して生産現場とITシステムの革新を進めてきました。改革前と比較して生産性は8倍以上、工場稼動率も10%以上向上しています。1日約1万台、2万モデルもの生産に対し高効率を維持しつつ、最短の納期でお客様に商品をお届けするためには生産ラインを止めないことが絶対条件です」と、生産事業部S&Tグループ マネージャー 坂雅 浩氏は説明する。

そのため、米沢事業場では基幹システムや受発注システムなど、業務サービス停止の影響が大きいシステム基盤にフォールト・トレラント(FT)サーバを導入・運用してきた。FTサーバはハードウェアコンポーネントが二重化されているため、ハードウェアに障害が発生してもシステムは影響を受けることなく稼動し続ける。ミッション・クリティカルな業務に広く採用されている無停止型サーバだ。

「この工場では、販売店や営業部門から受注データなどを受取り、工場内の各システムに配信するハブシステムがあります。その基盤に採用していたFTサーバのリプレースにあたり、信頼性が高く、コスト抑制が可能なソリューションを探していました。生産現場だけの改善に留めない、ITシステム全体の投資コストを抑えることが目的です。そこで紹介されたのがストラタステクノロジーのeverRunでした」と、佐藤氏は振り返る。

Windowsサーバで簡単、シンプル、高信頼なシステム基盤を実現するソフトウェアFT「everRun」を採用

everRunは高信頼性仮想化システムを実現するソフトウェアFT製品だ。2台のWindowsサーバをイーサネットで直結するだけの簡単でシンプルな構成だ。稼動中はサーバ間で死活監視を行い、片方のハードウェアに障害が発生しても、もう一方のサーバが処理を引継ぐ。それぞれのサーバの仮想マシン上で稼動するアプリケーションおよびデータを常時ミラーリングし、メモリおよびCPUステータスの同期処理を実行しているため、障害発生時でもアプリケーションは影響を受けることなく連続稼動し、データ損失も回避する。冗長構成でありながらシングルシステム同様のシンプルな運用・管理を実現している点も評価が高かった。

「高可用性を確保する仕組みとして、クラスタシステムなども検討しました。しかし、クラスタシステムは障害時にダウンタイムが発生してしまうため、生産現場への影響が避けられません。everRun EnterpriseのFTモードなら、ハードウェア障害が発生してもシステムの切り替えを伴わないため、ダウンタイムが発生しません。障害発生時の対応も全てeverRunが自動で対処してくれるので、生産現場に影響を与えることがないでしょう。信頼性の高さという点では、全く問題ありません。また、一般的なWindowsサーバで構築できるため、導入・保守といったコストを大きく抑えることもできます。まさに、当社が求めていたシステムでした」と、坂氏は語る。

「新システムへの移行作業はとてもスムーズでした。4つの仮想マシンをFTモードで構成しましたが、アプリケーション側の修正作業が不要でとても簡単でした。検証では実際にハードウェア障害なども擬似的に起こしてみましたが、システムは稼動し続けていました。安心して本番稼動を開始できる、と確信を持ちました」と、坂氏は続ける。

ITシステム全体の信頼性を高めグローバルSCM体制の更なる強化を目指す

everRunを基盤とした新しいハブシステムは、同社のビジネスの根幹を支えているといっても過言ではない。「工場で稼動しているITシステム全体の可用性を高めていきたいと考えています。everRunは投資コストを抑えながら高い信頼性を実現できます。今回はMESと外部を連携するゲートウェイに採用しましたが、このノウハウを他システムにも横展開していきたい。当工場のIT革新の一旦を担うソリューションとして、everRunには多いに期待しています」と、佐藤氏は語る。

NECパーソナルコンピュータにとって、everRunはものづくりの現場を支えるITシステム基盤に欠かせないソリューションとなった。必要に応じて柔軟に拡張していくという段階的な導入が可能な点も評価が高い。導入・運用コストを抑えながら、高信頼なシステム基盤を手に入れたいユーザ企業に最適なソフトウェアFT製品と言えるだろう。

NECパーソナルコンピュータ株式会社 米沢事業場様 システム構成イメージ

Interviewee
NECパーソナルコンピュータ株式会社
米沢事業場
生産事業部
Strategy & Transformation group
主任
佐藤 秀和
NECパーソナルコンピュータ株式会社
米沢事業場
生産事業部
Strategy & Transformation group
マネージャー
坂 雅浩
Profile
  • 社名
    NECパーソナルコンピュータ株式会社
  • 本社
    東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDX
  • 開発生産拠点
    米沢事業場(山形県米沢市下花沢2-6-80)
  • 営業開始
    2011年7月1日
  • 事業内容
    1. パソコンの商品企画・開発・製造
    2. パソコン及び周辺機器の販売・故障診断・修理
    3. パソコンのリユース
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