導入事例:社会医療法人 岡本病院 (財団) 京都岡本記念病院

社会医療法人 岡本病院 (財団) 京都岡本記念病院

医療
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高信頼性医療システム

検体検査システムの高信頼化と運用工数の削減を同時に実現
everRunが高いサービスレベルと止まらない安心を提供

京都岡本記念病院様外観画像

「京都岡本記念病院」は各種外来診療から入院治療、救命救急など、京都府山城北医療圏の地域住民の健康を守る基幹病院だ。同病院は2016年5月に新病院に新築移転する際、検体検査システムを刷新し、インフラ基盤にストラタステクノロジーの「everRun」を採用した。止められない医療システムのダウンタイムを最小化し、導入コストを抑えつつ運用工数を削減した京都岡本記念病院の成功事例を紹介する。

高度な専門的医療や救命救急、災害医療まで住民の医療を支える地域に密着した基幹病院

京都岡本記念病院様外観画像

 社会医療法人「岡本病院」のあゆみは、1906年に岡本豊蔵氏が開業した診療所から始まる。「この人はわが子、わが親、わが兄妹」を病院憲章とし、「慈仁-いつくしみの心で、すべての命に平等に向きあう」を理念に、医療をもって地域住民に奉仕することを使命とする、地域に密着した基幹病院だ。現在では急性期や慢性期、リハビリテーションから介護まで、専門性と総合力を調和し、幅広く患者を受け入れている。

 2016年5月1日、同法人の「第二岡本総合病院」が久御山町に新築移転し、「京都岡本記念病院」に改称。新病院では広域救急搬送に対応するため屋上にヘリポートを新設したほか、高精度の放射線治療装置(リニアック)を新規導入。さらに救命救急、がん医療、循環器医療を中心に、高度で専門的な医療を提供できるよう、より一層診療機能の充実を図り、地域の他の医療機関との連携も強化している。

 また、災害医療を行う「災害拠点病院」の指定も受けている同病院では、災害時に約500人の被災者を収容できるよう院内を整備し、3日分程度の飲料水の備蓄や井戸設備を設けている。万が一停電した場合も、診察や治療に差し支えがないよう受電設備を2系統受電とし、停電の可能性を低減。病院全体の60%程度をカバーできる自家発電装置を備えた。

 このように高度な専門的医療だけでなく、入院患者の療養環境や災害対策などの環境整備を進め、地域のニーズに合った幅広い医療を提供することで、地域住民の健康を支えている。

医療業務に直結するシステムトラブル 医療システムの信頼性対策が大きな課題

 以前から医療ICTの導入を積極的に行ってきた同病院では、多くの医療システムが病院業務を支えているが、ここまでの道のりは決して平坦ではなかったと言う。「私が就任した当時は情報システム部門も存在せず、PCもサーバもスタンドアロンで稼動していました。当時から救命救急医療に対応していましたから、何かシステムにトラブルが発生すれば何時でも何 処にいても呼び出しがかかりました」と、医療情報・情報システム課 課長 小西秀昌氏は振 り返る。「医療システムで重要なのは、なんといっても“信頼性”です。電子カルテなどの基幹 システム以外にも、停止してはならないシステムが数多く存在します。そこで私たちは、システム自体の信頼性を確保し、システムのダウンタイムを最小化することを大きな課題と考えています」と、小西氏は続ける。

 同病院が信頼性を重視するのには、理由がある。以前、電子カルテシステムが停止してしまったことがあったのだ。「本番系サーバに障害が発生し、手動でスタンバイ機に切り替えたのですが、3~4時間のシステム停止が発生しました。そのときはカルテの記入を手書きで行い、なんとか医療業務を継続することができましたが、現在は手書きで業務を行った経験を持つ職員が少ないため、同じトラブル対応方法は機能しないでしょう。今はシステムが止まることは許容できない、それ程システムの信頼性確保は重要なのです」と、小西氏は語る。

 同病院では、電子カルテをはじめとする基幹システムについては、一般的なHAクラスタの 仕組みを用いてシステムを冗長化しているが、共有ストレージがシングルポイントとなってい るため、ストレージに障害が発生すると、その復旧のために多くの工数がかかることが課題となっていた。

導入コストを抑え、運用負荷を低減できる高可用なシステム基盤「everRun」

 新病院への移転に伴い、検体検査システム「CLINILAN GL-2」(株式会社A&T社製)を刷新することになった。同病院では基本的に検体検査を外部委託せず、院内で対応するため迅速な検査結果報告が可能だが、検査機器だけでなく、電子カルテ、オーダリング、レセプトとも連携する検体検査システムのサービスレベルを維持するためには、障害発生時でも業務が止まらないシステムが不可欠だった。そこ で、新システム基盤を検討する際に重視したのは、導入コストを抑え、運用負荷を低減し、高可用なシステム基盤であること、この3点だった。「システム基盤は可能な限りシングルポイントを排除し、信頼性を高めたいと考えています。しかし、システムが複雑化し、運用負荷が高くなることは避けたい。今はネットワークにつながっている機器や連携するシステムが激増し、運用工数もコストも増える一方です。 低コストで信頼性を高め、シンプルに運用できるシステムを探していました」と、医療情報・情報システム課・主任 医療情報技師の髙倉裕之氏は語る。

 そこで小西氏は、以前から同病院のインフラ基盤やネットワーク構築を支援しているSCSK株式会社に相談した。SCSKは確かな技術力とノウハウに基づき、顧客ニーズに合わせた提案でユーザの課題を柔軟にサポートするシステムインテグレータだ。そのSCSKが最適解として提案したのは簡単・堅牢・安価に高信頼性仮想化システムを実現するストラタステクノロジーの「everRun」ソフトウェアだった。

 everRunはシンプルな構成で、運用はシングルサーバと変わらない。everRunがインストールされた2台のPCサーバをイーサネットで直結するだけでハードウェアや内蔵ストレージを二重化し、それぞれのサーバの仮想マシン上で稼動するアプリケーションおよびデータを常時ミラーリングし、サーバ間で死活監視を実施する。片方のハードウェアに障害が発生した場合には、もう一方のサーバが処理を引継ぎ、業務停止とデータ損失を回避する。everRunは可用性のレベルに応じてFTモードとHAモードが選択できる。突然のサーバダウンなどの障害でも、FTモードならばメモリおよびCPUステータスの同期処理も実行しているため、アプリケーションは影響を受けることなく連続稼動し、業務の中断も回避できる。HAモードの場合にはフェイルオーバによりeverRunが自動で再起動を実施するため、人手を介さず業務継続が可能だ。外部共有ディスクが不要で、既存アプリケーションの修正や複雑なインストール作業も必要ない。導入が低コストで運用しやすい高可用性ソリューションだ。

シングルポイントを排除し、止まらない安心を担保運用工数削減により、本来業務への注力も可能に

 そこで同病院はSCSKの支援のもと、早速everRunの実機検証を実施した。「everRunであればハードウェア障害でも業務停止が発生しません。疑似障害テストでは一瞬で本番系と待機系が切り替わり、障害が起きたことすら意識せずシステムは稼動し続けました。シングルポイントとなる外部共有ディスクが不要で、システム全体の冗長化が実現できます。構築期間が短く、コスト面・運用面を考えても非常に導入メリットの高いソリューションだと実感しました」と、髙倉氏はeverRun採用の経緯を振り返る。

 「everRunを導入したことで、安心して検体検査システムの運用・管理ができています。また、シングルシステムと変わらない運用保守性で、工数の削減にも寄与しています。今後、順次さまざまなシステムをリプレースしていくことになりますが、そのタイミングでeverRunのように運用しやすく低コストで構築できるシステム基盤を導入し、効率化を図っていきたいと考えています。システム運用の負荷が高くなる中、インフラ基盤の高信頼性を担保し、管理工数を削減することで、さらに本来の業務に注力していくことが可能になります」と、小西氏は語る。

 everRun導入により、信頼性の向上と運用管理工数の低減を実現した京都岡本記念病院。地域住民の健康管理のパートナーとして、医療内容の充実と向上のための取り組みは今後も止まることはない。

京都岡本記念病院様 システム構成イメージ

京都岡本記念病院様システム構成図 構成図を拡大する
Interviewee
京都岡本病院小西様プロフィール画像
京都岡本記念病院
医療情報・情報システム課
課長
小西 秀昌
京都岡本病院高倉様プロフィール画像
京都岡本記念病院
医療情報・情報システム課
主任 医療情報技師
髙倉 裕之
Profile
  • 社名
    社会医療法人 岡本病院(財団)京都岡本記念病院
  • 所在地
    京都府久世郡久御山町佐山西ノ口58番地
  • 開設
    昭和54 年4月1日
  • 病床数
    許可病床数419床/開放型病床数13床
    (2016年10月現在)
  • 外来患者数
    約500名(1日平均)
  • URL
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